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【コラム】バレエと学習能力

  • 2024.05.10

バレエ上達のとっておきの秘訣って知ってますか?
知ってたらぜひ私に教えてください!

バレエがの練習とは、まずシラバスが根底にあり、その上に解剖学や技術や音楽性や芸術性などの要素が積み重なって成り立っています。

これらを一気に身につけることは余程の天才でも無理です。
いっぺんに全てを身につけようとしたら頭も身体もオーバーヒートすること間違いなしです。

学校の勉強のように闇雲に暗記しても踊れるようになれるものでもなく・・・。

バレエが上達するためには「学習能力」という個人の持つ能力が必要なのです。
これは訓練次第で身につけていくことのできるとても大切な人の能力です。

学習能力のない人の最たるものは、同じミスをずっと繰り返す人。(耳が痛い!)
エクササイズが変わると前に習ったことがゼロになってしまったり、踊りになると練習したことがゼロになってしまったり・・・。

私も天才ではないのでできないことだってあるし、ミスしがちなことだってあります。
でも私は、学習の結果その原因や対処の仕方がわかっているので、自分で気づいたり誰かに指摘されたら修正できます。
ひとえに学んだことは実践で使えるようになるまで練習してきた成果です。

では学習能力とはなんでしょう?

言われたことがすぐできて、忘れたりしない人?

うーん、それは天才です。

学習能力があれば覚えも早いし、ミスも少なくなり、新しいことに寛容になれるし、先生や人の意見も聞けるし、知識や技術の上書きもできます。

ということで学習能力について私なりの実体験を踏まえてお伝えします。

まず、向学心と学習能力が同列で語られることがありますが、向学心イコール学習能力が高いということではありません。

向学心というのは興味(好き嫌い)に影響されますが、学習能力は興味に影響されにくい能力です。

つまり向学心は学習能力のとっかかりでもあるのですが、好きなことや得意なことに偏った専門バカになってしまってはすぐに行き止まりです。

また、言われたことだけできるというタイプになってしまうと、先に書いたようにエクササイズが変わると出来なくなったり舞台やリハーサルで応用ができなかったりということが多発します。

あまりにも知識重視が過ぎると、その知識で行いや成果を正当化したくなってしまうということも普通にあることです。

もう一つ学習能力と分けておきたいのはモチベーションの有無も然りです。
学習能力の素養は「必要だからやる」という気持ちだと考えます。

世界のトップアスリートたち、ビジネスの成功者たちがモチベーションの有無でのしあがれると思いますか?
みな口を揃えていうことは、モチベーションなんかいつも高いわけないし、上を目指せば当然辛いことの方が多い。

実際私の経験上、特に子供の頃に好き嫌いをはっきりさせていた時期は、自分では「できてるつもり」だった時期と重なりますが、「必要なことはどんなことでもやる」「必要なら研究する」と改心した時期からは成長も早くなり成果も早く出ました。

「成果のためにやるべきかどうか」だけで行動判断できるようになったら成長因子はできたと言えます。

ではバレエがうまくなるためには「やるべきことをやる」だけでいいのでしょうか?

先に書きましたが、必要だからと闇雲に知識を増やしたり、練習を増やしてもとっ散らかって収拾がつかなくなることも常。

私が思うには、だからこそ先に書いた通り根底にあるシラバスが大事だと思うのです。
どんなメソッドであろうとシラバスは生徒がとっちらからないようにできています。
もちろんシラバスには細かい体の使い方や、人の素養までは書いてありませんから、自分の身体と向き合いトレーニングしたり研究したりすることは必要です。

学習能力が高くなると何をしたらいいかがすぐにわかるようになります。

そのための一つのテクニックとしてタスクの細分化があります。
やるべきタスクを細分化できる能力ができると、順序立てて何をすべきかが見えやすくなるのです。

目標達成のためにあるべきこととを細分化して処理していく力。
バレエのみならず、ビジネスでもスポーツでも成果を出していくためには必要な要件です。

なぜならばタスクを細分化できないとすぐにスタックしてしまうのです。

私は、クラスでもブログでもずっとコツコツ積み上げてと言い続けていますが、言わんとしていることはまさにこれなのです。

バレエは知識だけでなく身体の条件や物理的な能力によって左右されやすいものなので、皆が皆素晴らしいダンサーになれるものではないということは前置きしておきますが、タスクを細分化して一つ一つクリアし、そのタスクを連動させたり、応用したりできるようになると成長度合いも高く充実感も100倍になります。

できなかったことができるようになる喜びは醍醐味ですが、できないことや苦手の原因と解決方法がわかったということも快感です。

それではどうやってタスクを分けるのかというと、物事の認知能力を養うことが必要になってきます。

ここまでくると話が深くなって長文がさらに超長文になるので省きますが、要はやるべきことを見極めて細分化し、好き嫌いやモチベーションに白湯されずに「必要だから」コツコツやる。

探究心でしょうか。

これにつきます。

学習能力の高い人は、人に勧められたことはとりあえずやってみるのも特徴です。

勧められた本は読んでみる、勧められた映像は見てみる、勧められたことはやってみる。

文字にするととても硬くなってしまいました。

バレエは限られた時間でたくさんの注意が飛んできます。

自分が今何が必要でどのようにトレーニングしていったらいいか、シチュエーションごとに分けていったりエクササイズごとに切り取ってみたりして楽しんでいただけたら嬉しく思います。

一緒にレッスンする仲間と情報交換したり教えあったりするのも楽しいです。

将来社会人として、バレエダンサーとして信頼に値する人になることを願いつつ、生徒の皆さんと一緒に頑張ります!

パークサイドバレエスタジオで、バレエと共に一回り大きい人間に育ってくれることを願って止みません。

 


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