YGP2025 JAPAN を終えて~1万時間の練習!?~
- 2024.10.26
今年もパークサイドバレエスタジオのジュニアSクラスの生徒がYGP JAPANにチャレンジしました。
3人が参加し2人が予選を通過しスウェーデンのオスロ国立芸術アカデミーオブダンスのスカラシップをいただきました。
今年のジュニア部門で決選に行けたのは例年より少ない20.6パーセントだったようです。
3人ともこれが初めてのコンクール。
初コンクール初YGPでよく頑張ったと思います。
参加者の多さと大きな舞台や世界の有名スクールの先生方による審査ということで最初は圧倒されたと思いますが、
3人とも意思の強い子たちですのでプレッシャーを乗り越え今の自分の実力を出し切ってくれました。
入会時期が遅かったり、基礎力を上げる時間が足りなかったりで、生徒には悔しい思いがあるのも事実。
次回もっといい成績を残せるよう心に誓いつつ、今日もハードワークを惜しまずレッスンしてくれています。
ところで、アンダース・エリクソンの1万時間の法則ってご存知ですか?
プロのトップバレエダンサーを調査したところ、二十歳になるまでに平均1万時間練習しているそうです。
平均なので1万時間を超えている人もいれば超えてない人もいますが、これだけの時間を費やして一流のダンサーになれるわけです。
ただ、アンダース・エリクソン氏の書籍には1万時間練習すれば誰でも成功できるかといえばそうではなく、やはり主体性ある意図的な練習が大切だと書かれています。
ジュニアSクラスの生徒には練習の量はとても大事だと伝えていますが、その内容には特に気を配るよう指導しています。
間違ったことを直さずに100回練習したらどういう結果になるか明白ですよね。
そうです、間違ったバレエが体に染み付いてしまうのです。
ジュニアSクラス入会希望者にはそのような子が大勢きます。
立ち方から指導し直し、プリエ、タンジュで相当な労力を使います。
ターンアウトの仕組み、方法、動き方、音楽の種類、カウントの取り方、腰椎、胸椎の役割と使い方、アームスの正しいポジションと使い方、指先、頭の位置、目線、そしてバレエができるようになるための身体づくり・・・
ワガノワやオペラ座やロイヤルなどのバレエスタイルについて、作品のや役についてのディテール、表現力の強化・・・
書き上げたらキリがないですが、バレエダンサーになるにはその全てが長けていないといけないのです。
バレエ再生工場のようですが、一人ひとりに向き合いながら生徒の夢が現実的になっていき、目標となってチャレンジできるまで育てるのがジュニアSクラスです。
パークサイドバレエスタジオのジュニアSクラスの1回のレッスンは他のクラスの何回分もの密度の濃さです。
例えば、今年の9月にパリ・コンセルヴァトワールに留学した寧々は、1ヶ月で飛び級しました。
先日バレエピアニストさんから、「日本ではとてもいい環境でレッスンしていたのですね」と嬉しいお言葉までかけていただいたそうです。
バレエのレッスンは身体だけでなく頭もフル回転です。
今回参加した3人もまさにマイナスからのスタートでしたが、本人たちの強い意志で厳しい練習にも耐え、短期間で成果を出すことができました。
まだまだ道半ばです。
諦めたら負け。
これからも頑張ってほしいと思います。