【ブログより】才能について
- 2024.04.10
突然ですがあなたはバレエの才能ありますか?
バレエをしていると壁にぶつかってばかりで、自分には才能がないのではないかと思ってしまうことがあると思います。
バレエが好きだから悩みながらも頑張り続けている人は圧倒的に多いと思います。
でも落胆するなかれ、どの世界でも自分が夢見る成功の座を射止められるのはほんの一部の人です。
私が残念に思うことは才能がないからと途中で諦めてしまう人たちも少なくないということです。
モーパッサンの言葉を引用するならば、才能とは継続する情熱のことだということです。
そもそも「才能」の意味をご存知でしょうか?
才能とは、物事を巧みに成し得る、生まれつき持っている能力のことです。
才能と素質の違いはおわかりですか?
才能と能力の違いはわかりますか?
素質とは、将来に優れた能力を発揮するための基盤となる性質や能力のことです。
数学で言えば素質が定数で才能は変数ということもできますね。
才能を伸ばすという言葉を耳にしたことがあると思いますが、才能を変数として理解すれば伸ばすことはできるものです。
大前提として才能は勝手に育ってはくれず、才能を伸ばそうと思わなければ伸ばすことはできません。
そのための原動力はバレエが好きという気持ちです。
「好きこそものの上手なれ」です。
才能は努力次第で伸ばすことができる期待値であるとも言えます。
必要なのは「練習時間」と「質の高い練習内容」と「研究」です。
では素質のない人はどんなに頑張っても才能を伸ばせないのかというとそうでもありません。
例えばバスケットボールにおける必要な素質の一つに高い身長がありますが、170センチそこそしかない日本人が190センチ越えは当たり前のNBLで活躍しています。
俊敏性という素質に磨きをかけ、並々ならぬ練習と研究を重ねた結果掴み取った努力の結晶です。
おわかりのとおり、何かをする上で全ての素質を備え、全ての才能に恵まれている人はほとんどいないということです。
だからこそ皆が努力するのです。
目標があれば才能を開花させることもできれば伸ばすこともできます。
目標に向かって練習したり研究したりすることが、生涯においてその人のかけがえのない財産になるのです。
目標というものは手の届きそうなものから壮大な目標まで段階がありますが、自分の理想に近づくために身体と頭を使い続けることで養われる能力は人生において何者にも変え難い財産なのです。
それを努力の証と言います。
100メートルの世界記録保持者のウサイン・ボルトは「あなたが生まれながらに持つ才能、能力は練習の積み重ねでしか開花しない」と言ってます。
事実ボルトは当初は身体が大きすぎてとても世界記録を出せる素材と思われていませんでした。
しかし彼の努力がコーチやスポンサーの目に留まり世界のトップアスリートへと上り詰めました。
夢が叶うかどうかはやってみなければわかりません。
でも教訓や学びはチャレンジしたことのある人にしかわからないものです。
かく言う私は素質と才能溢れる存在だったかというと違います。
たとえ少しはあったとしても意識したことはありません。
ただただバレエが楽しくて仕方なかったです。
そんな私を10代の時に指導してくれた先生が私を変えてくれました。
身体作りと基礎を徹底的にやらされ、時には3歳の子たちとスキップやギャロップしたり、5歳の子たちとプリエの練習をしたこともあるくらいです。
当時としては珍しく解剖学にも造詣が深かった先生により私のバレエにおける条件は飛躍的に変化しました。
まだジュニアの年齢の子にはなかなか頭で理解できないことも多いですが、私はバレエが好きなら通るべき道なのだとその時から実感しています。
最初は遊び感覚で夢中になり、時間と段階を踏んで技術や肉体の向上心に芽生え、最終的に自分で考え研究できるまでになってくれたらと思います。
それが上達のステップです。
諦めない気持ちを維持することが何より大事です。
人生を有意義に、そして心身ともに強くしなやかで包容力ある人になれるよう、バレエを通じて精進していただけたら私は大満足です。
夢が叶うかどうかはわからない。
でも一生懸命やったら何か特別なものを掴めるはずです。
私には才能がない・・・
いえいえ、もっと知るべきことがたくさんあるはずです。
そしてもっと努力が必要なだけです。