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【コラム】うまく見せる努力より、うまくなる努力を!

  • 2025.02.10

今年もローザンヌ国際バレエコンクールは熱かったですね。

近年はファイナル出場者の多くがアジア勢位ですが、日本人も二人入賞して面目躍如です。

バレエ界において日本はコンクール大国です。

いったい幾つのコンクールがあるのでしょうね。

夢や目標を持ってコンクールに出たり、ワークショップに参加したり、発表会で踊ったりすることはとても素晴らしいです。

ですが、そんな中で目につくのは、”うまく見せようと努力してる人”。

うまく見せようと努力するよりも、”本当にうまくなる努力”をしてほしいです。

私がよくいうことはバレエの本質から学びましょうということです。

バレエを本質的に学ぶということは、バレエのスタイルや基礎をちゃんと身につけるというテクニカルなことはもとより、音楽性や文学性、そして叙情的な表現、物事の透察眼を磨くことも含めてバレエだということです。

身体の構造やバレエにおける役割を学ぶことも大事ですし、トレーニング方法を学ぶことも大事で、その全てが未来を切り開く礎となります。

クラスで身体を温めてひたすらヴァリエーションの練習をするという手法では、なかなか年間の留学を手中に収めるのは難しいと思います。

バレエは昔よりも進化しています。

もちろん昔のバレエのいいところもたくさんありますが、ダンスのスタイルも多様化してきて体力的、運動能力的にも高度なものを要求される作品が増えてきています。

そういう世界の潮流の中で戦っていくためにも、バレエの基礎であるとか本質的なことを学んでおくことは大きな武器になるのです。

繰り返しますが、これからプロのバレエダンサーを目指そうという子には、うまく見せる努力ではなく、うまくなる努力をしてほしいと願っています。

このことはバレエを習っている人全員にも言いたいと思っています。

大人になると、それぞれの日常や年齢や条件下で制約があるのは仕方ないのかもしれませんが、レッスンに来ている時間は心身フル回転でいい汗を流していただければと思います。

パークサイドバレエスタジオの生徒さんの中には、勉強熱心な方が多数いらっしゃいます。

クラスの合間や終わった後に仲間とバレエ談義をしたり、解剖学やトレーニングについて話しています。

そういう勤勉さがバレエの上達や明日への希望につながっているのではないでしょうか。

その積み重ねが人生の中で活力になりますし自信につながります。

私が今でも学ぶことや探究することを続けているのも、生き甲斐であり活力の源だからです。

一緒に頑張りましょう!


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